はじめに
Podcast「aozora.fm」を配信し始めて半年ほど経ちました。
普段Audacityというソフトで編集をしていますが、
Audacityでとりあえず最初に行う編集内容を紹介します。
私はいつもこの作業で音量を良い感じに調整しています。
なお、編集する対象としては以下の項目が対象です。
- 音量
- ノイズ
- 歯擦音
- 無音
Macでしか確認していませんが、Windowsでも大丈夫かと思います。
バージョンは以下の通り。
目次
編集方法のまとめ
手っ取り早く、手順だけまとめておきます。
特記事項がない限り編集対象を全選択してから操作します。
- 音量の増幅
メニューからエフェクト -> コンプレッサー。
デフォルトから次の項目のみ変更する。
閾値は-18、レシオは5:1、ふたつのチェックボックスをOnにしてOKをクリック。 - ノイズの低減
ノイズのみの部分を選択してメニューからエフェクト -> ノイズの低減。
ノイズプロファイルの選択をクリック。
今度は全て選択してメニューからエフェクト -> ノイズの低減。
お好みの設定でノイズを低減する。 - 歯擦音の低減
メニューからエフェクト -> Low Pass Filter(ロウパスフィルター)を選択。
そのままOKをクリック。 - 無音の切り詰め
録音したデータが単一トラックなら無音の切り詰めをする。
メニューからエフェクト -> 無音の切り詰めを選択。
お好みの設定でOKをクリックする。 - 音量の調整
メニューからエフェクト -> コンプレッサー。
デフォルトから次の項目のみ変更する。
閾値は-18、レシオは2:1、ふたつのチェックボックスを外してOKをクリック。
詳細な編集内容
音量を大きくする
最初に音量を大きくします。
音量や音質は録音時の環境が大事ですが、編集でもある程度は調整することが可能です。
この編集方法ではなるべくノイズが少ない環境で、
なるべく大きい音量で録音することが大事です。
音量の調整ですが、全選択してからメニューからコンプレッサーを選択します。
設定はデフォルトの状態から次の項目を変更します。
ちなみにデフォルトにするのは、管理 -> 出荷時プリセットから可能です。
細かい設定の意味はAudacityのヘルプを見てください。
私の理解だと閾値を超えたデータに対してレシオによる正規化を適用しますが、
このときにメイクアップとピークに基づく圧縮が適用され全体的に大きい音に調整されるということなのかなぁと思っています。
この調整によって小さい音が全体的に大きくなります。
そのため、特定の人だけ音が小さいということがなくなります。
ノイズの低減
全体的に音量を大きくしたため、ノイズが目立つ状態になっています。
このノイズを目立たなくします。
まず、ノイズのみの音声部分を選択し、
メニューからエフェクト -> ノイズの低減を表示します。
そのまま、ノイズプロファイルの選択をクリックします。
今度は全て選択してメニューからエフェクト -> ノイズの低減を表示します。
ノイズを低減するレベルを指定してOKをクリックします。
私はノイズ低減を12dB、感度は6.00、周波数平滑化を3にしています。
この内容はいろいろ変えて試した見た結果で、
単純に私がもっとも好みな設定だというだけです。
ちなみにノイズ低減を強くするとより強くノイズを低減できますが、
ノイズ以外の音声も聞こえづらくなってしまいます。
これは全選択すると処理に時間がかかるので、
特にノイズがひどい部分のみ選択していろいろ試して見ることをオススメします。
歯擦音の低減
歯擦音(しさつおん)は「さしすせそ」に対して出る音です。
「〜ですー」とか「〜だしー」のようなときに出やすいです。
普段はあまり気にならないのですが、
コンプレッサーによって音量が大きくなっているため、かなり耳障りになります。
全選択してメニューからエフェクト -> Low Pass Filter(ロウパスフィルター)を選択します。
私はデフォルト設定のままにしていますが、好みでいろいろ変えてみてください。
無音の切り詰め
次に無音部分の切り詰めをします。
会話部分で長い間ができてしまったり、
調べ物をしたりするあいだの間を短くすることでテンポをよくします。
全選択してからメニューのエフェクト -> 無音の切り詰めを選択します。
私は0.5秒が好みですが、お好みで設定を変えてください。
音量の調整
最後は、最初に大きくした音量を良い感じに調整します。
これが配信する際の音量になるので、
最初の手順で大きくした音量でちょうどよければこの手順は必要ありません。
ちょっと大きすぎるなーとか、aozora.fmくらいの音量がいいなぁという人はこの手順をどうぞ。
まずは全選択して、そのあとにメニューからエフェクト -> コンプレッサーを表示します。
次にデフォルトから次の項目のみ変更します。
閾値は-18、レシオは2:1、ふたつのチェックボックスを外してOKをクリック。
最初の手順とはレシオとチェックボックスが異なりますのでご注意を。
レシオとチェックボックスを変更することで、
Audacity上の表記だとだいたいMaxが-9dBくらいになります。
ちなみにaozora.fmはだいたい-9dBがMaxになるように調整しています。
おわりに
私はこの編集を適用して音量をいい感じにした後、
頭から聞き直して不要な部分を削ったり、さらに間の調整をしたりしています。
この編集方法にしてから編集時間が半分以下になりました。
いまはチャプターや関連リンクを作る時間を減らせないか、いろいろ考えています。
どんな感じに編集されるかはぜひ最近のaozora.fmを聞いていただけるとわかるかなぁと思います。