青空な日々

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#技術書典 15と #技書博 9にサークル参加してきた!

はじめに

タイトル通り技術書典15と技書博9にaozora Projectとしてサークル参加してきましたので、その感想と結果ブログです。

今回の印刷部数と頒布結果や技術同人誌の題材選びに対する考察もしてますのでぜひ見ていってください。

目次

印刷部数と頒布結果

感想とかいいから、印刷部数と結果はよ!って人もいると思うので先に考察含めて先に書いておきます。

かねてから告知していた通り新刊は「入門!実践!Kotlin Compose Multiplatformでデスクトップアプリ開発!」で、印刷部数は50部、印刷所のおまけ2部を加えて合計52部でした。

技術書典15では29部、技書博9では22部頒布でき、合計51部で完売しました(1部は記念、今後の見本誌用)

ちなみに電子はこの記事を書いている時点で12部でした。

これまでの頒布実績

前回の新刊(といっても新刊を持ってオフラインイベント参加したのは4年前でコロナ前になるのですが)は218部(18部はおまけ)印刷して、82部頒布できていたようです。

この前回のイベントが2019年の技術書典7であり、技術書典が最も盛り上がっていたと言ってもいい時期なのですが、悪名名高い?2フロア構成の上の階である3階だったので導線の悪さは影響していたかなとは思います。

その前は同年の技術書典6であり217部(17部はおまけ)印刷して186部頒布できていました。

コロナに入ってからでは既刊のみですが、2021年の技書博5に参加していました。

技書博5では正確な記録を取っていないのですが、10部程度は頒布できていたと記憶しています。

考察

題材と頒布結果の考察

今回の新刊はCompose Multiplatformについての本だったわけですが、これは結果的にリスキーな題材だったと思います。

私の宣伝の仕方も悪かったのですが、一般参加者でCompose Multiplatformを知っている人は少数だと思うのでX(旧Twitter)で「新刊はCompose Multiplatform本です!」と言っても「知らない技術だから買わなくて(見なくて)いいや」となるのがオチです。

ですが、Compose Multiplatform自体は素晴らしい技術であり、また大変魅力的でもあります。

というのもオフライン会場で新刊を手にとって私のCompose Multiplatformに関する説明を聞いた人は非常に興味を持ってくれて、高い割合で購入してくれたからです。

実際完売できたのもCompose Multiplatformが比較的まだ新しい技術で将来性があり、知らない技術に対する好奇心を誘ったり、また環境構築や実装内容が簡単であるというポイントもウケたのだと思います。

実際X(旧Twitter)で以下のように技書博9で購入してくださった方が当日に実際に手を動かしてデスクトップアプリを完成させています。

ですが、初見では知らない分からない技術であるという点のとおり、Compose Multiplatformについて解説できていない電子版では頒布数が伸びていません。

これは前述した通り私の宣伝の仕方が悪く、今までの新刊と同様にCompose Multiplatformを知っている前提でツイートやブログ、書籍紹介ページを書いていたため、知らない人にはまったく刺さらなかったのだと思います。

題材に選んだ技術に魅力やセールスポイントがあればオフライン会場では購入してもらえる可能性が上がる良い例だと言えます。

ですが、より頒布数を増やしたいのであれば普遍的で多くの人に興味を持ってもらえる題材や技術、内容のほうが良いとも言えます。

技術同人誌は自分はこの技術が好きだから紹介したい!書きたい!これなら書ける!という動機で書かれることが多いと個人的には思いますが、題材を決めた際に一度冷静になってどれだけの人に興味を持ってもらえるか考えてみると、印刷部数の目安や、宣伝の仕方を工夫するいい機会になると思います。

今後の印刷部数の考察

新規サークルでコロナ前のように200部印刷するというのは正直ハイリスク過ぎるでしょう。

実績ベースでいけば技術書典15で400部(と聞いた記憶がありますが不正確かも)頒布したサークルもあるらしいですが、新規サークルでは余程バズらない限り無理なので、在庫を抱えてもいいという人以外は止めたほうがいいと思います。

私が今回50部印刷にした理由は肌感覚と希望的観測で技術書典15で30~40部、技書博9で10~20部頒布できたらいいな、A5で50ページ、50部くらいなら余っても大きめのトートバックで持ち帰ることができる、よしんば在庫になっても邪魔にならず数回イベントに出れば頒布しきれるだろうとの考えからでした。

実際その予測はほぼ当たっており前述のとおり完売したわけですが、これは何かデータに基づいて頒布数を予測したわけではなく、単なる楽観的な希望と悲観的な考えに基づいて決めた数字です。

過去の技術書典であればサークルチェックによるチェック数が頒布数の目安になっていましたが、いつからかそれもなくなってしまいました。

X(旧Twitter)などでいいね、RTされたからといってその人が紙の本を買ってくれる保証はないので、バズったからといって多めに印刷するかどうかの判断材料のひとつになっても、印刷部数を決める決定打にはならないでしょう。

そのため、2023年時点で新刊の印刷部数を決めるのは難しいと言わざるを得ません。

これが毎回完売していて足りないくらい!という大手サークルなら強気に印刷してもいいでしょうし、例えば会社で出している合同誌などで保管場所に困らない、印刷費が個人持ちではないなどの理由があれば在庫や印刷費との兼ね合いについて考える必要も無いので多めに印刷しても問題ないと言えます。

ですが、大手でもなく個人で活動しているような小さいサークルではそうも行きません。

今回は題材に助けられて完売することができましたが、これがサーバーサイドKotlinシリーズだったら完売できていたか?と言われると怪しい気がします。

よって、個人的な結論ですが、なるべく早めに新刊について宣伝を始めてSNSの反応を伺い、印刷費と在庫管理の兼ね合いから印刷部数を決めるのがベターかと思います。

ページ数や印刷所などによって印刷費は変わってくるので、そのあたりも考慮しつつ決めるのが良いでしょう。

この記事を書いている時点では次回の新刊も30~50部の間になりそうかなという肌感です。

印刷部数が少なくなる弊害

印刷部数が少なくなると当然頒布によって得られる金額も少なくなります。

そうするとイラストレーターさんに依頼して表紙を書いてもらうということが難しくなります。

一般的な表紙作成の相場としては安くて3万円台からだと思いますが、3万円を500円の同人誌でペイしようとすると60部必要になります。

ですが、60部では印刷費がペイできません。

印刷所にもよりますが、150部以上は印刷しないと赤字になってしまいます。

もちろん赤字になっても好きに同人誌を作りたいというサークルさんもいますし、それはまったく問題ないことです。

ですが、赤字になるというのが敷居になっているのもまた事実だと思うので、このあたり何か良いソリューションは無いかなと思っている点です。

ひとつ考えられるのは、イラスト生成AIで商用利用可能であればキャラクターを生成し、同時に表紙デザインを学ぶことで、少部数でも自分好みの表紙を作ることが可能かもしれません。

ですが、自分好みのイラストレーターさんの絵柄というものもあるので、どこまで自分好みにできるかは工夫の余地がありそうです。

技術書典15の感想

改めて11/12(日)に技術書典15にサークル参加してきました。

当日は久しぶりに新刊を書いたので、実際に本になっているのが楽しみであり、また今回初めてpngで表紙を入稿したので出来上がりが気になっていました。

結果は以下のツイートの通り満足の行く出来でした。

ブース設営もシンプルにして、飾りもA4ポスターと名刺、見本誌を立てかけるくらいだったので、かなり時間に余裕を持って準備できました。

当日は売り子さんが一緒だったため、躊躇なく離席することができ、トイレや知り合いのサークルさんへの挨拶を兼ねた会場周りもできました。

11/12は気温が低く(アウターとしてコート着ていったくらい)、来場人数が少ないかと思いましたが、混みすぎずガラガラでもない個人的にいい塩梅だったのではないかなと思います。

時間制での入場だったので大体1時間ごとにワッと人が来ては減っていく感じでした。

最初は目があった人に「どうぞ、立ち読みして言ってください~」とか「見て行ってください~」と声をかけていましたが、Compose Multiplatformがなんだか分からない、知らない人が多いと気づいてからは「Kotlinに興味ある方、ぜひ見て行ってください~」と声をかけるようにしました。

まだ知名度が高いKotlinを引き合いに使うことで立ち寄ってくれる方が増えたので、これは良い判断だったと思います(中にはKotlinを知らない人もいましたが…)

Kotlinといえば声をかけた方の中にZennでサーバーサイドKotlinの本を書いた人がいらっしゃって、サーバーサイドKotlin本を参考にさせてもらいましたとまさかの邂逅が!

私もZennのその本は見て参考書籍にサーバーサイドKotlin本の名前があったので存在は知っていましたが、まさか執筆者の方と遭遇するとは思いませんでしたwびっくりw

ほとんどの人が「かんたん後払い」でしたが、数人の方が事前登録してなくてQRコード読み込んでも電子版の販売ページに飛ぶだけだった事がありました。

せっかく紙の本を頒布できる機会だったのですが、だったら電子でいいやとなってしまうことあったので、事前登録はもっと周知されてほしいとは思います。

とはいえ参加者の人数的に限界はあると思いますが。。

あとどこのサークルさんとは言わないですが、混み合ったときに隣のサークルの机の前にはみ出ていたのを整列しないサークルさんがいて、隣のサークルさんのポスターが人で見えなくなっていたりしたので、そのあたりのサークル主さんのマナーというか行動規範みたいなものも整備されると良いかなと思いました。

混んでたサークルさん別に初見とかではなかったはずなんですが…。

それ意外は特に気になる点もなくイベントを楽しめたと思います。

久しぶりのオフライン参加、かつ、サークル側ではイベント初参加の売り子さんもいる状況でしたが、うまくできたと思います。

イベント終了後は売り子さんと打ち上げしました。

挨拶時に別のサークルさんと打ち上げ行きます?とか話してたんですが、撤収時に会えなくて結局売り子さんと行くことに。

技書博の懇親会に参加する予定だったのでそのときでいいかなーという感じでしたが、知り合いのサークルさんが打ち上げしてるのをTwitterで見かけて羨ましくなりましたw

やっぱりサークル主同士しかできない会話もあるので。

最後に戦利品を。

特に買い物せず頂き物だけなので少ないですが、面白そうな展示してるサークルさんはいくつもあったので、気になる本があれば電子で買おうかと思ってます。

技術書典14は一般参加でしたが、やはり新刊持ってサークル参加は良いですね!

技書博9の感想

11/25(土)に技書博9に参加してきました。

技書博は売り子さんがいなくて一人参加でした。

前日は技書博のスタッフの方とサシ飲みし、いろいろお話を聞けて楽しかったです!

当日はネトゲ日課を終わらせてから会場に向かい9:20頃に到着、そのまま会場設営を手伝ってました。

会場設営は前にも1回手伝った覚えがあるのですが、今回はステージの足場を出したり、金属製の床を持ち上げて電源タップを用意したりと結構な力仕事。

技術書典はスタッフの方が全部やってくれていますが、改めてスタッフの方の努力に頭が下がる思いでした。

そのまま一足早くサークル受付しブース設営したのですが、その島で最初にブース設営していたので椅子を通路側に置いてしまい、スタッフさんに反対側ですよと言われることにw

技術書典はサークルスペースと通路を分けるテーブルがあったのですが、技書博はなかったのでどっちか分からなかったんですよね。

対面のサークルさんは分かってたようなので、何で判断してたんだろう??

ラッキーなことにお隣のサークルさんが知り合いのサークルさんで、離席する際はひと声かけて離席できたのでありがたかったです。

イベント中も暇があればお隣さんと会話していたので、退屈することなく楽しくイベントを過ごせました。感謝!

一般参加の事前応募は300人を超えていたみたいですが、実際に会場に来たのは100人~200人程度かなとお隣さんと話していました。

11/25も気温が低く(やっぱりコート着ていった)、雨こそ降らなかったものの、当日になって行く気が削がれた人も多かったのかもしれません。

今回の技書博はお弁当があり、せっかくなので肉を選択!

懇親会が肉寿司にシュラスコだったので孤独のグルメの五郎ちゃんみたく肉がかぶってしまった…と今さら思いましたw

あとカフェコーナーもあり、15時くらいにコーヒーとお菓子を貰ってきました。

別に会場が寒かったわけではなかったですが、温かいコーヒーと甘いお菓子はありがたかったです。

他にも立ち読みコーナーや休憩所も賑わっていました。

技術書典と同じく目があった一般参加者に「Kotlinに興味ある方みていってください~」と声をかけていましたが、結構な割合でCompose Multiplatformを好意的に受け止めてくれて嬉しかったです。

明らかに狙ってこの本を買いに来たという人はほぼいなかったように思うので、ホントにCompose Multiplatformの魅力に助けられたなと思います。

他のサークル参加者の方にも説明したら興味を持ってもらえたのも嬉しかったです。

Twitterでも呟いたのですが、他のサークル参加者といえば、はてなブログさんがちょうど真後ろにブースを出しており、終了前に「FORTEさんですよね?プログ見てます!」と挨拶に来てくださったのが衝撃的でしたw

まさかこんな場末のブログを中の人が読んでるとは思わなかったのでめちゃくちゃビックリしたのですが、同じ技書博に参加するということで記事を読んでいただいたそう。

おかげてこの感想記事を書く気になりましたw

そのまま終了前に新刊が完売、既刊のサーバーサイドKotlin本も頒布できて、弱小サークルとしてはなかなかの結果が残せたと思います。

ちなみにこういったイベントごとはFF14プレイヤーに会えることを期待してFF14のTシャツで行くのですが(技術書典はFF14伊勢丹コラボのヒカセンTシャツでしたw)、技書博は最近発売したばかりということもあり、冬になって使う機会がないかなと思っていたARMORED CORE 6のTシャツを着ていきました。

会場で「素敵です、ご友人」とか言われたかったのですが、それは叶いませんでしたw

イベント終了後は懇親会へ。

前述した通り肉寿司とシュラスコの食べ放題で大満足の懇親会でした!

正直イベントの楽しさで行ったら技術書典より技書博のほうが楽しかったです。

最近の技術書典は人が多すぎる!ということはなくなりましたが、技書博は規模がちょうどよくてお弁当やカフェ企画、公式懇親会などサークル参加者も嬉しい企画があるのがありがたいポイント。

もっと知名度が上がって一般参加者が増えると良いなと思いますが、混みすぎるのも居心地が悪いので考えもの。

微力ながらサークル参加という形でお手伝いできればと思っております。

さいごに

というわけで技術書典15と技書博9の頒布結果・感想ブログでした。

印刷部数の考察は書いてみてから正直なんの役にも立たないんじゃないかと思いましたが、まぁこういう考えのサークルもいると思ってもらえたり、少しでも参考になれば幸いです。

今回の新刊「入門!実践!Kotlin Compose Multiplatformでデスクトップアプリ開発!」は技術書典オンラインマーケット、BOOTHで電子版が購入できますので、気になった方は是非!

techbookfest.org

fortegp05.booth.pm

相変わらずCompose Multiplatformについて何も説明してないので気になった方は以下のツイート、Podcastの技術同人誌のチャプターを見たり聞いたりしてみてくださいw

fortegp05.github.io

8,000字を超えてしまった…w

ここまで読んでいただいてありがとうございました!