青空な日々

ITエンジニア関連で興味あることをアウトプットして共有したいブログ

「はじめる技術 つづける技術」の入稿について

はじめに

技術書典6で新刊「はじめる技術 つづける技術」を、
【え18】サークル「おからぼ」さんに委託をお願いして頒布します!
何かを始める、何かを続けるためのノウハウ本です!

この記事は「はじめる技術 つづける技術」の入稿について書きます。
本の詳細は以下より。

techbookfest.org


fortegp05.hatenablog.com



入稿先の選定

入稿先は技術書典のバックアップ印刷所ということで、
日光企画さんかねこのしっぽさんかで悩みました。

結果として日光企画さんにしました。

いくつか公開していただいているサークル参加のレポートをみると、
対面で入稿するといろいろ対応してくれるというのが決め手でした。
もちろん、ねこのしっぽさんも同様にサポートしてくれるとは思います。

実際に今回はそれで助けられた部分もありました…。

なお、日光企画さんだとA2ポスター、またはポストカードを印刷してもらえます。
ねこのしっぽさんもなにかしらのサービスがあると思うので、
HPを確認してみましょう。

あとで知ったのですが、ねこのしっぽさんだと試し刷りした本をつけてくれる場合もあるそうです。
例えば200冊刷ったとしたら、試し刷りした2〜3冊を追加して203冊で送ってくれることがあるそうです。

これはこれでメリットですね。

入稿準備

基本的に入稿先の日光企画さんのルールと、
以下のページの内容に沿って準備しました。

生成した PDF の印刷所入稿 — Re:VIEW knowledge ドキュメント


ページ数を確認

4の倍数じゃないと入稿できないので、ページ数を調整します。
今回はたまたま48ページだったので調整しないで済みました。

ページサイズや余白によってページ数が変わるので、
ここで一緒に確認しておきましょう。

ノンブルを付ける

まずはノンブルをつける作業から始めました。
ノンブルとは印刷業者向けの通し番号のことです。

今回は隠しノンブルと全ページ番号付きの2種類で持ち込みました。

なぜ2種類持ち込んだかと言うと、
隠しノンブルの位置が日光企画さんが指定された余白3mmに被っている気がしたので、その差し戻し対策です。
万が一隠しノンブル版が差し戻された場合に備えて、
全ページ番号付きも用意しておいてその場ですぐ出せるようにしました。

実際に入稿したのは隠しノンブルの方です。

隠しノンブルは以下のサービスを利用して追加しました。

qiita.com


全ページ番号付きは以下の方法を使いRe:VIEWでページ番号をつけた後、
足りない部分はMacのプレビュー.appで無理やり付けました。

review-knowledge-ja.readthedocs.io


足りないノンブルは49ページにある方法でつけました。

www.slideshare.net

なお、Re:VIEWのバージョン3系を使えばノンブルがちゃんと出ると思います。
(私は未確認ですがこのページを見る限りできるようになっていそう)

PDFのフォントチェック

ノンブルをつけたPDFをAcrobat Readerで開いて、
プロパティからフォントを開きます。
ここで全てのフォントが埋め込まれていることを確認します。

プレビュー.appで無理やり付けたPDFはフォントが埋め込まれていなかったので、
再度プレビュー.appでPDF出力することでフォントを埋め込みました。

このとき、ページサイズが変わらないように気をつけましょう。

PDFフォーマットの変更

PDFにはPDF/Xという標準化されたフォーマットというものがあります。
これは印刷用に適するとされる標準仕様だそうです。

今回は無料体験版のAcrobat Readerを利用して変換しました。

ですが、他の方を見ていると別に必須では無かった模様…?
次回(があれば…)はRe:VIEWのバージョン3で出力したPDFそのままで入稿を試してみようかと思います。

表紙

表紙を書いて頂いたイラストレーターさんにPSDファイルでデータをもらいます。
反省にも書きましたが、印刷前提のイラストは最初からCMYKで依頼しましょう。
印刷時にRGBだと色あせてしまいます…。

A2ポスターの準備(日光企画のみ)

日光企画さんはサービスでA2ポスターを印刷してもらえるので、
その入稿データも用意しました。

こちらは元の表紙データからMacのプレビュー.appでPDF化して持って行きました。
ただし、A2サイズで出力はできなかったので、
手作業でサイズ指定して切り出したものをPDF化しました。

もっと楽な方法がありそうなんだけど…。

ちなみに元データがRGBなのですが、
なぜかこのデータだけはCMYKに変換しても大丈夫になってました…。
謎。

入稿

日光企画の御茶ノ水店に行きました。
持ち物は作業していたMacBook ProUSBメモリ
(最近のMacだとUSB TypeCなので必要なら変換アダプタも準備しておく)

もともとオフセット印刷で依頼する予定でしたが、
表紙がRGBデータだったので、表紙がオンデマンド、本文がオフセットのオンオフ印刷になりました。

また、本文48ページの表紙2ページで50と答えましたが、
実際に表紙は4ページとなるようで52ページが正解でした。

さらに表紙データに青色のアタリ線が入っており、
そこだけ後日に差し替え入稿となってしまいました。
(おそらく元のテンプレートに入っていた線かと思われる)

時間としは30分ちょっと。
いくつか想定外の事が起こりましたが、
店員さんも慣れた感じですぐに代替え案を提示してくれて助かりました。

オフセットからオンオフと想定のプランから変わってしまいましたが、
200部で定価38,910円が、割引で29,580円となりました。

具体的には以下のような割引です。

  • 早期割引(2019/03/30)で20%引き
  • 現金還元で5%引き

これでおよそ1万円引きとなりました。
用紙や表紙などで値段が上がるものは特に選んでいません。

電子書籍DLサイトの準備

DLカードにQRコードを掲載させる都合上、
さきにDLカード用の販売サイトが必要になります。

今回はBOOTHで作りましたが、
GoogleDriveに作成しても良いでしょう。

また、DLカードにシリアルコードで一人一つのコードを生成するなら、
対面電書というサービスで実現可能です。

今回BOOTHにした理由はお手軽、
かつ、DL制限などがかからないためです。

GoogleDriveではアクセス集中するとDL制限がかかったりするので…。

BOOTHでは0円で、パスワードをかけたZipを配置します。
PDFにパスワードをかけて配置しても良いですが、そこはお好みで。

DLカードの入稿

前の手順で準備した電子書籍DLサイトのURLをQRコードに変換します。
QRコードでググって出てきたサイトで変換すればOKです。
商用利用OKくらいは見ておきましょう。

あとはこのQRコードをDLカードに印字すればOKです。

DLカードはラクスルさんに依頼しました。
というのも今回の表紙データがRGBなので、
オンデマンド印刷で依頼できないと表紙データの部分が色あせてしまうからです。

一般的にオンデマンド印刷であればRGBでも(素人目には)綺麗に印刷できます。
大量の場合はオフセット印刷のほうが安く仕上がります。

QRコードが読み取れなくてやり直す可能性を考慮し、
当日までに再依頼をかけられるように3日後の発送で依頼しました。

無事にQRコードが読めたので、再依頼せずに済んでよかったです。

反省

  • RGBじゃなくてCMYKで表紙を依頼すべきだった
    今回最も後悔した点だと思います。
    個人的に下調べはたくさんしていたつもりでしたが、
    ここは完全に見落としていました。
    次回からは本当にここは気をつけたいですね…。
    可能ならグッズとしてシールとかも作りたかったのですが、
    RGBから色変換できず諦めました…。
  • 表紙のチェックについて
    差し替え入稿となった原因は表紙のデータにアタリ線が残っていたためです。
    これはイラストに疎い詳しいに関係なく、隅々までチェックしていれば気づけたので、
    次回からは印刷範囲に不要なものがないかを確認したいと思います。

おわりに

ご興味ある方は、ぜひチェックをお願いします!

techbookfest.org


この表紙を目印に池袋でお会いしましょう!

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